昨今のAIブームでイラストや動画、音楽や小説といった芸術分野に関する注目がアツいですが、AIサービスは芸術分野だけにとどまりません。
今回紹介するのはエントリーシートを作るAIサービスのES Makerです。ちなみにエントリーシートを公平に評価するi-web AI for ESと呼ばれるサービスもあったりしますが今回は触れません。
ES Makerを使ってみる
まずは公式サイトのトップページに移動しES(エントリーシート)を作成してみます。
今回は画像1のようなベタな質問に対して回答を生成してみます。試しにキーワードを『吹奏楽』『ゼミの発表』『課題解決』の3つをつけてみました。
30秒くらい待ったところで以下のような回答文が得られました(画像2)。
無理やりキーワードを入れ込もうとしているためか不自然な出力が目立つ結果になりました。おそらくキーワードを入れ込みつつ200文字で回答文を生成する条件が最優先されたためだと思われます。
そこで今度は指定するキーワードを1トピックの中で関係するキーワードのみに絞ってみます。
今度は『吹奏楽』『ソロパート』『定期演奏会委員長』の3つのキーワードで行ってみました(画像3)。
ソロパートの意味が伝わっていないのか違和感のある文章になってしまいました。ただ3つ目の回答を見ていると最初に出て来たキーワードが『定期演奏会委員長』になっているので指定するキーワードの順番は関係なさそうですね。
もう少し自然なエントリーシートを作って欲しいのでキーワードを2つに減らしてみます。
200字に対して3つのキーワードを入れる場合1キーワードを66文字で対応することになりますが、2つのキーワードに絞ることで1つのキーワードに使える文字数が100文字になるので自然な文章が出来上がるのでは無いかと。
今度は『吹奏楽』『定期演奏会委員長』の2つのキーワードで行ってみました(画像4)。
随分と自然な感じになりましたね。ただし文章の日本語が改善されただけで、このESの内容的な質は低いと言わざるを得ないです。例えば定期演奏会委員長を務めたのであれば、その準備で苦労した点(パンフレットやチラシ・ポスターの制作から演目のタイムテーブルから舞台演出まで色々関わっているはず)をアピールした方が絶対に良いでしょう。
万人に当てはまりそうな無難な回答を生成するのは得意ですが、パーソナルな部分をアピールするエントリーシートとAIは相性があまり良くなさそうです。
とは言え学習データから自分で選べるような時代がくればこういった尖ったAIサービスが活きてくる未来もあるので、これからの進歩が楽しみな部分でもありますね。